« 『森林と人間―ある都市近郊林の物語』 | トップページ | “とうだい”ちがい・・・ »

2009/01/24

『手に職。』

20090124book 1月23日、森まゆみさんの『手に職。』を読み終わりました。

この本には、
東京でモノづくりをする職人さんへ森さんがインタビューしたものがまとめられています。
三味線、江戸和竿、指物、足袋、提灯、つまみかんざし、江戸刺繍、おろし金、江戸やすり、鋏、桐箪笥、べっ甲など20名が登場します。
どの方も、現在80歳前後でしょうか?もっと若い方も、もっと年配の方もいるかな?
戦争、震災、経済成長を経験してきた職人さんのお話は、どれもとっても興味深くて、思わず引き込まれます。

森さんは「おわりに」のなかで、
鹿児島で出会った農夫であり漁師であり大工であり民宿の親父である老人について、“万能人”だと表現しています。
また、
「日本は手の労働、モノつくりを除々に手放してきた。外国の方が労働力が安いという理由だけで、工場は海外に移転し、モノをつくる現場は見られなくなった。・・・・・モノをつくる人より、モノを売る人の方がもうかるしくみになっているのだ。・・・・・そして流通業者ばかりがいばって、もっと安く仕入れようと生産者を買い叩く」
と現代社会のおかしさを指摘しています。
私もこれまで、“万能人”な老人に何度となく出会ってきました。
そして、社会のおかしさを同じように感じます。

特にコレといったまとめはありませんが、同じような考えや感覚を持った方がいるのは心強いなぁ~と思いました。
あ、最後に、
挿絵が遠藤ケイさんなんです。
すごく素敵ですよ☆

|

« 『森林と人間―ある都市近郊林の物語』 | トップページ | “とうだい”ちがい・・・ »

コメント

森まゆみさんって、あの「谷中・根津・千駄木」の森まゆみさんですか!?
全国的なタウン誌ブームの火付け役になったかっこいいお姉さんですよね!?
あの森まゆみさんが遠藤ケイさんと組んでるんですか!!!!
読まなくちゃ!
相変わらずいい本を発掘しますねえ!

投稿: くま | 2009/01/24 21:32

>くまさん
この本を読んで感じたのは、職人を取り巻く環境の変化が、どの職人を通してもほぼ同一に変化していることでした。
職人が作ったモノを買う人たち・社会の変化です。
モノを売る商売ではない職人が、モノを売らざるを得なくなったこと。
人々の気持ちが、早くて安いものにシフトしてきた様子がよくわかりました。
そして、
この本に登場する職人は、逞しく、時代や技術の進歩をある程度はうまく取り入れてきたということも見過ごせない点ではありました。
おっと、またコメントが長くなってしまいました。
くまさんのブログでも紹介していただいて、ありがとうございます。

投稿: 日向 | 2009/01/29 13:06

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/526274/43840823

この記事へのトラックバック一覧です: 『手に職。』:

« 『森林と人間―ある都市近郊林の物語』 | トップページ | “とうだい”ちがい・・・ »